Story(Las Venturas編)

ウージーとフォードラゴンズ・カジノ


Woozie (ウージー)

ラスベンチュラスの南部にあるフォードラゴンズ・カジノに入ると、カジノの開業準備をしているウージーがいた。カジノは様々な勢力から妨害を受けており、彼は極度のストレスを抱えていた。カリギュラス・カジノの出資者である3つのファミリーが疑わしいが、黒幕の特定には至っていない。協力すれば共同経営者に迎えるというと、CJは快諾する。初仕事として、先日スロットマシンを破壊した犯人をボンネットに括り付けて暴走し、黒幕はシンダッコ・ファミリーだと口を割らせることに成功する(Fender Ketchup)。

ウージーは、ほかに黒幕はいないのかと憂慮する。それに対してCJは、どうせ口は割らないだろう、それならカジノごと頂いてしまったらどうかと仰天の構想を語る。最初は面食らったウージーだが、やぶさかではないようだ。手始めとして、街の南西にある露天掘りの採石場からダイナマイトを奪う(Explosive Situation)。

カジノで偽物のチップが発見される。ウージーは、シンダッコの工場で作成されたものであると見抜く。CJは町はずれにある工場に出向き、作業員を皆殺しにするとともに、チップの成形装置を粉砕する(You've Had Your Chips)。

カリギュラス・カジノへの接近


ケント・ポール

トゥルースから電話がある。彼は、連れを砂漠の真ん中に置き去りにしてしまったという。伝えられた場所に行くと、英国の音楽プロデューサーであるケント・ポール(Kent Paul)とヴォーカルのマッカー(Maccer)がいた。CJは二人を車に乗せると、彼らの指示にしたがい、知人がいるというとあるカジノに連れていく。そのカジノとは、まさにカリギュラス・カジノのことであった。到着すると、“ロージー”と呼ばれる責任者を紹介されるが、彼は多くの悩みと体調不良によりテンパっており、まともに会話もできないままその場を後にすることになる。偶然の賜物ではあったが、カリギュラス・カジノに一歩近づくことができ、CJは手ごたえを感じた(Don Peyote)。


ロージーことケン・ローゼンバーグ

日を改めてロージー(Ken "Rosie" Rosenberg)の元を訪れる。かつては権力も金もすべて手に入れたが、ヤク中で厚生施設に入り、すべてを失ったと告白する。その後、カジノの共同所有者間の調整役として、部外者の彼が選ばれたという。そんな中、シンダッコ・ファミリーのジョニー・シンダッコ(Johnny Sindacco)がショック(※)で入院させられる事件が起き、それを好機と見たフォレッリ・ファミリーがジョニーを消しにかかるかもしれないという。もしそうなれば、ロージーの命もないだろう。CJの提案でジョニーを安全な場所に隠匿させることになるが、一足遅くフォレッリの一味に拉致されてしまう。しかし、CJの機転によりジョニーを搬送している救急車を奪い返し、シンダッコの息のかかった精肉工場に送り届ける(Intensive Care)。

(※:車のボンネットに括り付けられて街を暴走される拷問を受けたショック)

改めてロージーを訪ねる。今の彼は躁状態となっていて会話の要領を得ないが、彼の悩み事は何一つ解決していないことだけはわかった。彼に言われるまま外に出ると、シンダッコの機嫌を取って連中を味方に引き込む目論見を伝えられる。車での移動中に、こんな仕事からはもう足を洗いたいと心境を吐露する場面もあった。精肉工場に到着すると、CJは入場を拒むが、ロージーに懇願されて渋々ついていく。幹部の部屋に到着すると、車いすに乗ったジョニーが登場する。症状はだいぶ改善したらしい。しかし、CJの顔を見た瞬間に顔面蒼白となり、そのままうずくまるとショック死してしまう。CJ達は素直に帰してもらえるはずもなく、そこにいる全員から命を狙われるが、目撃者を全員始末してカジノに戻ってくる。ロージーの悩みの種がさらに一つ増えたのだった(The Meat Business)。

この頃、CJとラン・ファーリーがフォードラゴンズ・カジノに召喚され、共同経営者の書類にサインする(Fish in a Barrel)。

サルバトーレのねらい


サルバトーレ・レオーネとマリア

狼狽したロージーから電話がかかってくる。レオーネファミリーのサルバトーレ・レオーネ(Salvatore Leone)がカリギュラス・カジノを乗っ取ったのだという。さらには、トライアドとの戦争もにおわせているという。

カジノのマネージャー室ではサルバトーレがふんぞり返っていた。ルームサービスを運んできたマリアという女を気に入ったようだ。そこにCJが現れる。サルバトーレは最初いぶかしげな態度だったが、CJが息子ジョーイ・レオーネのかつての仕事仲間だったと知ると、態度を一変させる。CJが自己アピールとともに仕事を要求すると、フォレッリから送り込まれた刺客を迎え撃つように指示される。プロペラ機に乗り込んだCJは、空中で敵のジェット機に飛び移り、搭乗している4人の殺し屋を全員始末する(Freefall)。

フォレッリの勢力を削いだことに対してサルバトーレは謝意を述べる。フォレッリにさらなる追い打ちをかけるため、リバティーシティのセント・マークス・ビストロを襲撃するように指示される。CJは支援メンバーを要求し、ケント・ポール、マッカー、ケン・ローゼンバーグの3名を指名する。彼らは、サルバトーレによる乗っ取り後、監禁状態でおもちゃにされ、針のむしろだった。CJの機転により彼らを体よく連れ出すことができる。CJは彼らをミッションに同行させず、どこかに身を隠すように指示する。CJは、ひとりジェット機を操縦してリバティーにおもむき、ビストロにいるフォレッリの部下を皆殺しにする(Saint Mark's Bistro)。サルバトーレから3名の安否を確認する電話があるが、彼らは死んだと返答する。

始末と不始末


クラッシュ

テンペニーらは、ラスベンチュラスの外れでバーベキューをしていた。彼らは彼らで最近状況が芳しくないようだ。やられたらやり返すと息巻くテンペニーをCJがからかうと、いきなり腹パンを入れる。うずくまるCJに対してテンペニーは話を続ける。砂漠のそばにある廃墟の町で、FBIとDEA(麻薬取締局)の情報交換が行われるらしい。その情報を奪い、関係者を殺害するように命令される。現場では激しい銃撃戦となり、ヘリコプターでの追跡劇となるが、CJはミッションを遂行する(Misappropriation)。

回収した書類を渡すため、別の廃墟の町で待ち合わせをする。しばらく待つと、いつもの3人がパトカーで姿を現す。CJは銃を向けられたまま書類をプラスキーに手渡す。すると突然、テンペニーが手に持ったスコップでヘルナンデスを殴り倒す。どうやら、テンペニーらを売ったのはヘルナンデスだったようだ。テンペニーが追い打ちをかけると、ヘルナンデスは気を失う。スコップをCJに手渡し墓穴を掘れと命令すると、来世で会おうと言い残しテンペニーはその場を立ち去ってしまう。


プラスキー

プラスキーに銃を向けられたまま、CJは黙々と墓穴を掘る。ちょうど「二人分」の墓穴を掘り終えたところで事件が起きる。意識を取り戻したヘルナンデスが、プラスキーに襲い掛かったのだ。しかし、その奮闘もむなしく、ヘルナンデスは射殺される。CJを殺害できる状況でなくなったプラスキーは、車で逃走を図る。往生際の悪いセリフを喋り散らしながら逃走を続けるが、CJの銃撃により重傷を負って地面に倒れる。最期に「お前の妹とヤリたい」と挑発すると、CJに蹴り飛ばされて絶命する(High Noon)。

マッド・ドッグの転落と救済の手


マッド・ドッグ

建物の屋上から、今にも身を投げようとしている男性がいた。その男性は、マッド・ドッグだった。彼は、ライムブックを盗まれ、自身のマネージャーが殺害されたことをきっかけとして、凋落の一途をたどっていた。さらには、OGロックの台頭も不満に思っているようだ。マネージャーなら俺がやってやるとCJは叫ぶ。その思いもむなしく、マッド・ドッグは飛び降りてしまう。しかし、間一髪でCJが運転するピックアップトラックが彼を受け止める。そのまま病院に緊急搬送し、一命をとりとめる。別れ際にCJは、体調が回復したらステージにカムバックしてほしいこと、その際には全面協力することを約束する(Madd Dogg)。

フォードラゴンズ・カジノの事務室では、ショーに出演するパフォーマーのオーディションが行われていた。しかし、審査を行っているウージーとケンドルのお眼鏡にかなう者はなかなか現れないようだ。CJも、カジノは難しいものだなとため息をつく。そこに、マッド・ドッグが現れる。治療の甲斐もあって体調は万全のようだ。CJはマッド・ドッグを早速ステージに誘うが、彼は一度ロスサントスの自宅に戻りたいという。しかし、一つ悩み事があり、自宅はビッグ・ポッパというヤクの売人に奪われている(※)というのだ。半ば呆れたCJではあったが、皆を引き連れてロスサントスに向かうと奮い立つ。

(※:おそらく、マッド・ドッグ自身が使用したヤクの代金として)

ロスサントス上空を飛行する輸送機から、パラシュートで降下するCJ。トライアドのメンバーも作戦に参加している。屋上のヘリパッドに着地すると、そこにいる敵を殲滅する。次々と舞い降りてくるトライアドの増援と合流し、戦いの場は邸内に移る。邸内でも激しい銃撃があるが、徐々にビッグ・ポッパを追い詰めていく。すんでのところで車での逃走を許してしまうが、CJの車が追いつき、車ごと爆死させる。こうしてマッド・ドッグの自宅の奪還に成功する(A Home in the Hills)。

ロスサントスただいま

生気に満ちたケン・ローゼンバーグから電話がかかってくる。電話の向こうにはケント・ポールらもいるようだ。CJは好機とばかりに、ケンとポールを会計士とサウンドエンジニアとしてスカウトする。

CJも生活の拠点をマッド・ドッグ邸に移す。

Los Santos再び編に続く→